ヒスタミン 中毒 治療。 現役医師が警告。赤身魚の刺し身によるヒスタミン中毒に要注意

夏になると増える、魚によるヒスタミン中毒(スカムロイド中毒)とは?

ヒスタミン 中毒 治療

【研究の背景】 黄色ブドウ球菌はヒトや動物にさまざまな病気を引き起こします。 中でも黄色ブドウ球菌による嘔吐型食中毒は古くから知られてきました。 1930年にアメリカのDackらにより黄色ブドウ球菌の食中毒は菌自体の感染によるのではなく、菌が食品中で作る毒素「ブドウ球菌エンテロトキシン」で起こることが明らかになりました。 その後、この毒素については多数の種類があることや、毒素性ショック症候群といった別の病態の原因になることが明らかになりましたが、なぜ嘔吐を引き起こすのかは謎でした。 また「ブドウ球菌エンテロトキシン」による嘔吐は、ヒトや霊長類で特に強くみられるため、霊長類を用いた研究が必要でした。 【研究内容と成果】 ブドウ球菌エンテロトキシンは嘔吐活性を持ち、黄色ブドウ球菌による嘔吐型食中毒の原因毒素ですが、その嘔吐メカニズムはこれまで不明でした。 今回、小型の霊長類であるコモンマーモセットにブドウ球菌エンテロトキシンを投与したところ、嘔吐が確認されたため、嘔吐モデル動物として確立できました。 続いて嘔吐メカニズムを解明するために、コモンマーモセットの消化管においてブドウ球菌エンテロトキシンと結合する細胞を探したところ、ブドウ球菌エンテロトキシンが粘膜下組織の肥満細胞を標的としていることが明らかになりました。 さらにブドウ球菌エンテロトキシンの作用により肥満細胞が脱顆粒(*3)を起こしていたため、肥満細胞が放出する物質が嘔吐に関わると考えられました。 そこで、消化管組織にブドウ球菌エンテロトキシンを作用させたところ、ヒスタミンの放出が確認されました。 さらに、脱顆粒やヒスタミンの働きを阻害する薬剤をコモンマーモセットに投与すると、ブドウ球菌エンテロトキシンによる嘔吐が抑制されることが明らかになりました。 以上の結果から、食品とともに経口摂取されたブドウ球菌エンテロトキシンは、消化管の肥満細胞に結合し、脱顆粒を引き起こすことでヒスタミンを放出させ、このヒスタミンにより嘔吐が引き起こされることが明らかになりました。 【今後の展開】 ブドウ球菌エンテロトキシンが脱顆粒を引き起こす仕組みを明らかにすることで肥満細胞の新たな機能が明らかになる可能性があり、腸管における種々の疾病への関与を解明する。 また、コモンマーモセット嘔吐モデルは黄色ブドウ球菌食中毒に限らず多くの嘔吐関連疾患・薬剤副作用の解明に利用することができる。 【論文情報】 ・著者:小野 久弥(北里大学獣医学部)、廣瀬 昌平(弘前大学大学院医学研究科)、成田 浩司(弘前大学大学院医学研究科)、杉山 真言(北里大学獣医学部)、浅野 クリスナ(弘前大学大学院医学研究科)、胡 東良(北里大学獣医学部)、中根 明夫(弘前大学大学院医学研究科) ・論文タイトル:Histamine release from intestinal mast cells induced by staphylococcal enterotoxin A SEA evokes vomiting reflex in common marmoset ・雑誌名:PLOS Pathogens ・掲載ページ:15 5 : e1007803 ・doi:10. ppat. 1007803.

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魚を食べたら、じんましんが・・・ 〜ヒスタミンによる食中毒〜 |「食品衛生の窓」東京都福祉保健局

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原因 ヒスタミン食中毒とは、 ヒスタミンという化学物質による食中毒です。 ヒスタミン食中毒は、ヒスチジンというアミノ酸を多く含む赤身魚を食べることが原因です。 マグロやカツオ、サバ、イワシ、サンマなどの赤身魚に含まれるヒスチジンは、細菌(ヒスタミン産生菌)が作り出す酵素によって、ヒスタミンに変わります。 魚を室温に放置しておくと、このヒスタミン産生菌が増えて、それに伴いヒスタミンも増えます。 魚が腐ってしまう前にすでに、ヒスタミンが増えている場合もあり、知らずに食べて食中毒を起こします。 見た目に変化もなく、ニオイもしないため、ヒスタミンが増えているのかはわからないのですが、ヒスタミンを多く含んでいると、食べた時に舌先にピリピリと刺激を感じます。 その場合は、食べるのを控えたほうが良いですね。 さらにヒスタミンは、一度増えてしまうと、煮る、焼くなど加熱調理しても分解されず、減ることはありません。 また、冷蔵保存でもヒスタミンは増えることがあり、冷凍保存中は増えませんが、冷凍前にすでに増えている場合は、食中毒を起こします。 症状 ヒスタミン食中毒の症状は、 食べた直後から1時間以内に以下のような症状が現れます。 顔面が赤く腫れる• 口の周りが赤くなる• 舌がしびれる• 蕁麻疹• 吐き気• めまい 大体1日くらいで自然に症状がなくなることが多いようです。 しかし、呼吸器系や心臓系の疾患を持っている人は、重症化して呼吸困難や意識不明となる場合もありますので、注意が必要です。 ヒスタミン食中毒の症状は、アレルギーと同じような症状が出ますが、食品中に増えた許容範囲を超えたヒスタミンを食べたことにより起こす食中毒なので、アレルギー体質の人が起こしやすいというわけではなく、誰にでも起こりうるものです。 スポンサードリンク 治療法(薬) 摂取したヒスタミンの量にもよりますが、ヒスタミン食中毒は、通常、 24時間以内に自然におさまることが多いといわれていますが、症状がひどい場合は、重症化する場合もありますので、病院を受診することをおすすめします。 ヒスタミン食中毒には、体内で、大量に摂取したヒスタミンが作用しないように、 抗ヒスタミン薬が投与されます。 状態によって、注射薬が使用される場合、内服薬が処方される場合があります。 抗ヒスタミン薬が投与されると、すぐに症状は改善します。 また、嘔吐や下痢症状がひどい場合は、水分補給と電解質バランスを整えるため、電解質輸液の点滴を行います。 その他、呼吸管理や血圧・血液循環管理など、認められる症状に対する対症療法が行われます。 症状が軽かったり、すぐに病院に行けない状況のときは、大量に水分を摂取しましょう。 ヒスタミンは尿中に排泄されますので、大量に水分を摂取して、尿と共にヒスタミンの排泄を促進しましょう。 まとめ ヒスタミン食中毒は、赤身魚に対するアレルギーではなく、ヒスタミンを大量に含む赤身魚を食べることによるヒスタミン中毒です。 そのため、アレルギー体質の人だけでなく、誰にでも起こる可能性があります。 1日くらいで自然に治まる場合が多いですが、重症化することもあります。 抗ヒスタミン薬の投与ですぐに症状の改善がみられるため、食中毒症状がみられたら、早期に病院を受診することをおすすめします。

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鯖にあたったかも!?鯖にあたった時の対処法

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赤身魚によるヒスタミン食中毒とは? この夏、沖縄県浦添市の小中学校に提供した給食で 「シイラ」の魚フライを食べた生徒ら約50人が、 唇や舌のしびれを訴え、何人かは医療機関を受診しました。 しびれは食後1時間ほどで治まり、入院となる人はいませんでした。 調査した保健所によると、しびれの原因は ヒスタミン食中毒の可能性がある、とのことでした。 細菌に汚染された魚を食べるとヒスタミン食中毒にかかることがあります。 これは、 魚の解凍後などに室温で放置してしまうなどの 不適切な温度管理で、魚に存在する モルガネラ菌などの細菌が増殖し、魚に含まれる 「ヒスチジン」というアミノ酸がヒスタミンに代謝され、それを 食べた人間がヒスタミン中毒の症状を発症するものです。 ヒスタミン食中毒の症状は、食べた直後から1時間以内に起こる、顔面、特に 口の周りや耳たぶが紅潮し、しびれ、頭痛、じんましん、発熱などです。 重症では、全身の血管が拡張するために、 血圧が低下します。 治療は抗ヒスタミン薬の投与です。 症状が強い場合には速やかに医療機関に受診して抗ヒスタミン薬を注射してもらったほうが早く良くなります。 ヒスタミン食中毒はアレルギーではない ヒスタミン食中毒はアレルギーではありません。 ですが、多くのアレルギー症状ではヒスタミンが人間の体内で作られることによって症状が出ます。 ヒスタミン食中毒の症状は、人間の体内ではなく 体外(魚)で作られたヒスタミンを摂取することによって起こるものであり、アレルギーと似た症状となってしまうことからアレルギーと紛らわしくなるのです。 今回の食中毒事件では 1度に大量のケースが発生したことより、 アレルギーではなく食中毒であったことがすぐにわかります。 しかしながらこの 中毒が1人の患者のみ起きた場合には、 アレルギーとの区別が難しいために、診察する医師でも 魚アレルギーと診断してしまう恐れもあります。 もともと魚アレルギーを発症したことがない人が、アレルギー様の症状を呈したときにはこの 中毒の可能性も考えた方が良いと思います。

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